矯正治療の目的は、きれいな歯並びを得ること、正しいかみ合わせでしっかり咬めることですが、更に将来歯周病のリスクを減らすことにつながります。
当院では特に「床矯正」に力を入れて治療を行っています。
床矯正は歯を抜くのではなく、顎を広げて歯を並べる矯正治療です。入れ歯のような床拡大装置を固定源にして、歯を動かしたり顎を拡げたりして、歯並びやかみ合わせをきれいに整えてゆきます。
顎を拡げるというと、顔が大きくなるのでは…と心配される方がおられます。
しかし、正確には歯を支える歯槽骨(歯槽基底)を正しい位置に整えるという治療ですので、顔が大きくなるということはありません。
床矯正装置は基本的に「床」「ネジ」「ワイヤー」でできています。装置についているネジを巻いて、少しずつ歯を動かしたり顎をひろげたりします。それによって歯が並ぶスペースが出来ます。
床矯正で使用する装置は簡単に取り外すことができます。
ただし装着時間が短いと歯が戻ってしまい矯正も進みません。
しかし、取扱いさえ正しく行えば床矯正は痛くなく、虫歯のリスクも少なく、自分の努力で早く治すことができる治療です。
顎は一般的に女子が19歳、男子は25歳前後まで成長します。
子どものうちから歯や顎の成長にあわせて進めていくと効果的です。
目安としては、3歳くらいから8歳くらい(犬歯が生える前)までにはじめるのが良いのですが、それ以降でも一度ご相談下さい。
大人でも床矯正による治療は可能です。
しかし、顎の成長が利用出来ないので子どもよりも治療期間が長くなります。
また、症状によっては床矯正が出来なかったり、歯を抜く事が必要になる場合もあります。
当院では床矯正以外にも、取り外せる装置による矯正治療を行なっておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
1日12時間以上の装着が理想です。
食事や歯磨きの時、塾や学校に行く時、人前に出るときなどは矯正装置をはずしてもかまいません。
例えば朝7時に起きる子どもの場合は、前日の夜7時頃から矯正装置を装着して眠り、起きたら装置をはずすようにすれば12時間つけていることになります。
床矯正(しょうきょうせい)は、あごを拡げて、歯ならびを良くする、取り外しのできる矯正装置です。